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2006年08月12日

誰が悪いか、ではなく

昨日学校に、テレビ番組の制作会社から、私に名指しで電話がありました。

ベテラン教師で、子どもとコミュニケーションがとれなくて悩んでいる教師を一ヶ月ほどドキュメントで撮りたいので、誰か紹介してくれないかという電話でした。

しかし、子どもたちとうまくいっていないという前提で教師を紹介するわけにもいかず、丁寧にお断りしました。

ああいった番組は、責任は教師にあるのか、親にあるのか、子どもにあるのかといった方向に流れがちなので慎重に対処しなければならないと思っています。

先月のNNNドキュメントで、17年目で、子どもたちとの関係で悩んでいる6年生担任の教師を一年間追った番組がありました。

この番組についての感想が書かれたblogがいくつかあったので読んでみたのですが、やはり「誰がいけないのか」といった視点での感想が多かったです。

また、子どもたちが言うことを聞かないときに、なぜ厳しく叱らないのかという感想もありました。厳しく叱って言うことをきくくらいなら、ああいった問題は起こらないわけでして……。

また、テレビなので多少誇張して番組を作っているのではないかという感想もありました。

私がみたところ、教師と子どもたちとの関係はうまくいっていなかったようですが、そんなに「荒れた」という感じではなかったです。今の子どもたちの状況を考えると、限りなく「普通」に近いです。最近の高学年って、ほとんどあんな感じです。全国にはもっともっと大変な状況にある教室はたくさんあるのです。

現場が大変な状況になっていることをもっと学校はアピールし、地域全体で課題を解決していくことに努力するべきではないかと思っています。

つまり、どこに責任があるかではなく、それぞれがつらい思いをしているのだから、その共同の道をさぐるといった方向に進んでほしいと思っているし、実はこのblogもそういったメッセージを発信しているつもりです。

wrote by しおちゃんマン

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