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2006年02月22日

「かわいそう」という考え方

先日ユニセフの学習をしましたが、食べ物や水がなかったり、地雷で大変な思いをしている人々や子どもたちのお話を聞きました。

重いかめをかついで何キロも往復する小さい女の子のお話も聞きました。

子どもたちはそんなお話を聞いて「かわいそう」という感想を持ちます。

生きる権利を奪われた子どもたちに対して、その課題を考えなければならないのは正しいと思うし、3年生の子どもたちなので「かわいそう」という感想を持つのはいいと思うのですが、私たち大人の立場としてはそれで「良し」とするのはちょっと足りないかなと思っています。

たとえば……、確か黒柳さんのお話だったと思うのですが(記憶が定かではありません)、水を求めて歩いていた子どもたちが小さな井戸をみつけたときに、大きな子どもたちが、
「小さい子が先」
と叫んでいたというお話です。

水がほしいのは大きな子でも同じ。

しかしそんな状況にありながらも小さい子のことを思いやる気持ちに心をうたれたというお話だったと思います。

そう考えると、日本の子どもたちと比べて、「かわいそう」なのはどっちだろう?と考えてしまうわけです。

豊かに見える日本の子どもたちの心は、本当に豊かになっているのでしょうか。

人として何か大切なものを日本の子どもたちは失っていないでしょうか。

ということで、「かわいそう」という感想には、高学年になったら、もう一歩深く考えてほしいと思ったしだいです。

wrote by しおちゃんマン

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コメント

以前、アフリカのホームレスの子供たちがいちばんしたいことは「勉強」だと言っているテレビ番組を見て、我が家の息子が「これは誰かが言わせてるんだよ。ありえな~い」と言ったのはショックでした。物質的に豊かなのが当たり前で、自分と違う境遇の人間を現実として共感することができないのでしょうね。子供だけでなく、自分もそうなんじゃないかと思います。一生懸命説明しましたが、分かってくれたのかどうか・・・。いろんな事を体験して他人に共感できる人間に育って欲しいと思っていますが、現実にはなかなか難しいなと思います。

投稿者 hami : 2006年02月22日 21:16

大平健さんの『貧困の精神病理』だったと思いますが、確か、物理的に貧しい生活をしている人たちの方が精神的には豊かに生きている、という言説を確かめに行ったら、本当は物理的に貧しい生活をしている人の方が精神的にも貧しい生活をしている、という結論に至った、という話があったと記憶しています。
読んでいないので聞いた話ですが。

投稿者 カジ : 2006年02月22日 22:55

深く考えさせられました。
友達を思いやる、他人を思いやる、助け合う。
そういうことを教えるのは本当に難しいですが、とても大切だと思います。

投稿者 ワタナベ : 2006年02月23日 08:57

>hami さん
世界の人々と「つながる」というのはどういうことなのでしょうね。いろいろ考えさせられます。

>カジさん
自分達とは違った生き方をしている人たちを知るということは、自分を知ることでもあるんですね。勉強になります。

>ワタナベさん
ここらへんでもう一度深呼吸して、大切なことについて考え直してみる時代になっているのかもしれませんね。

投稿者 しおちゃんマン : 2006年02月23日 18:52

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