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2005年02月17日

大阪寝屋川の事件…

 大阪、寝屋川の小学校の事件……、なんともやりきれない事件です。

 また…、この事件をきっかに再び学校の安全管理の問題が話題になっています。

 安全管理は、以前から私もホームページなどで主張しているように、私立学校なみに警備員をつけることがいいと思っています。そしてあとは、それを可能にする人員を確保する予算を使うことの「本気」が、行政にあるのか・ないのかという問題だと思っています。(渋谷区では、この「本気」をようやく出したようですが…)

 さて、私は、上記のような「ハード」の問題とは別に、「ソフト」の面を考えてきました。理由は、いくら「ハード」の面を強化しても、人間の意志を超えることが出来ないと思うからです。力を力でねじ伏せようとすることには限界があると思っているからです。

 つまり、少年がどうしてこんな犯行に及んでしまったのか…、そういったことを考えて学校教育や家庭での子育ての教訓にしなければならないと考えています。

 報道では、「不登校」と「テレビゲーム」をキーワードにして報道をしています。しかし、テレビ報道というのは、自分達の報道方針で、いくらでも「事件」を創ることができますから、それに振り回されないように注意しなければなりません。

(少年は「いじめ」についての教師の対応を問題にしていたようですが、それはどうも違うようです)

 ましてや、あたかも「不登校」であったことが事件の原因の一つのような見方をしてしまうような報道のあり方には大いに疑問を感じています。

 このことがきっかけで、不登校の子までも、警察の「リスト」に載せられてしまうようなことが絶対にないようにしなければなりません。

 ちなみに私は、不登校が問題なのではなく、不登校に対するまわりの「見方」が問題だと考えています。

 さて、事件の原因ですが、これから警察の取調べや、鑑別所での観察、さらに精神鑑定などが進められていき、長い時間をかけて調べが進むことになりますので、安易に結論を出すことはひかえなければなりません。

 それでも、報道姿勢に振り回されないように注意深く、関係者や知り合いの人たちのインタビューを聞いていて、気になったことが二つありました。

 一つは、兄弟で、上の子は大学にしっかりと進学しているという事実です。

(報道では、上の子はしっかりとしているのになぜ?というスタンスで報道されていましたが)

 二つ目は、引きこもり気味であった少年が、外に出られるようになったという事実の背景についてです。

(報道では、せっかく外に出られるようになって、大検も合格したのになぜ?というスタンスで報道されていましたが)

 つまり、少年が外に出るようになったきっかけは、「近所から何を言われるかわからない」といった、親の強い要望があったからだということです。

 一瞬で、わずかな情報でしたが、私はこのことから、この事件の背景に、「追いつめられ」があるのだと思いました。

 地域(近所)の中で、子育てをめぐって「比べられ」があり、そのことがそれぞれの親を追いつめていく……、家庭の中では、兄弟の中で「比べられ」があり、そのことがそれぞれの子どもを追いつめていく……、誰もそうしようと思っているわけではないし、自分でも追いつめられている自覚はないのだけれど、自然にそういった精神状態になっていく……、そういった構造の中で、親も子どもも、精神的に不安定になっていく……。そんな流れがあるような気がしてなりません。

 だとしたら、こういったことは別な世界の話ではないわけで、身近な問題としても考えていかなければならないのだと思いました。

wrote by しおちゃんマン

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トラックバック時刻: 2005年02月17日 22:43

コメント

私は、トラックバックを飛ばすのを忘れてました。
知り合いの記者は、学校の社会の中での位置の変化という視点はどうかなと。

投稿者 KOYASU : 2005年02月17日 22:49

昔の泥棒スタイル豆絞りの手ぬぐいを鼻の下で結び、枯れ草模様の風呂敷き包みを肩に背負い地下足袋はいて抜き足さしあし、今の不審者スタイルは、野球帽にサングラス、マスクにジャンパー、スニーカー、不審者がみなこんな姿でナイフをちらつかせて校門を入ってくるとおもっているのか。どこで不審者を見分けるのか?今回の寝屋川でも卒業生じゃないか。卒業生が恩師に挨拶に来たといったら入らせない訳にはいかないじゃないか。どこの誰が「私は不審者でござい」といったスタイルでくるとおもっとるのか。(警備員)ガードマンをおけば安心?ばっかじゃなかろうか。ガードマンが悪者だったらどうするんだ。一昨年の連れ去りが147件、わいせつ行為で処分された先生が175件直接教え子にわいせつをやった先生が97人、守るべき先生の方が危ないじゃないか。奈良の事件でも地域の安全に協力するという事で新聞配達の自転車には「パトロール中」というプレートがかかっていたのだ。安全パトロールせんならん奴が幼児を殺害してどうするんだ。滋賀県湖南農業高校の先生が大麻所持、稲沢中学校の教諭が強姦致傷、名古屋市立高校教諭が痴漢、名古屋芸術大学の講師が免許偽造、香川大学の教授が治療に来た女性の下腹部をわいせつ行為、愛知産業大学の教授がセクハラで諭旨退職処分。数え上げればきりがないぞ。警備員を常駐させればそれで安全?背広をきちっと着てネクタイを締めた紳士の悪漢がうじゃうじゃいることをしっているのか。不審者は野球帽にサングラス、マスクにジャンパースニーカーだと思ったら大間違いだ。一般人がその程度の認識しかないから「平和ぼけ」というんだ。もっと頭を働かせろ。頭を。

投稿者 ほっこりあんエド : 2005年02月19日 16:32

お久しぶりです。
行政が本気で安全を考えるのなら、警備員を配置するのが最善であるのは、僕も同意します。

でも、同時に「あの子がそんなことを…」と言わしめるような今回の事件。周りの大人達が想像する以上に、子ども達は追いつめられているのかもしれません。
不登校の子ども達は、ともすれば学校を荒らしていない分、中学校などでは取り組みが後手に回っていることが、問題かもしれません。

昔、荒れている子も「元気な不登校」と定義していた、そういうことを思い出す必要がありますね。
根っこは同じだと思います。

ではでは。

投稿者 Haru : 2005年02月20日 00:39

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