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2005年01月09日

北海道生活指導研究大会(4)

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【分科会】:問題を抱えている子と保護者との対話をどう進めるか

 ずいぶんと大きなテーマを掲げた分科会だなあ…と思いました。

また「問題を抱えている」という表現にも少しひっかかりました。ここで言う「問題」というのが、えてして「教師にとって都合が悪い」という意味での「問題」になってしまっていないかということです。

子ども自身が、自立に向かうときの壁として「問題」がたちはだかっている、という意味での「問題」としてとらえなければなりません。そう考えると、子どもたちにとって「学校」もまた、自己の自立を妨げる「問題」になっている場合もあるのではないでしょうか。

さて、分科会でまず話題になったのは、保護者に専門機関への相談を進めることの難しさです。ADHDやことばの遅れを持つ子が増えています。そういった時(学校・教師だけでは抱えきれない問題に直面したときに)、保護者にどのように話をするのかという問題です。

私は、次のようなことを考えてみました。

1)まず教師が、専門機関に出向き、事例を相談する。
・教師がその子を正確にとらえる。
2)保護者に、その子を指導するときの、教師としての悩みを打ち明ける。
・場合によっては教室に来てもらう。自分の子ばかりでなく、他者との関わり方を見てもらう。
3)「相談をうけるかどうかの相談」を担任が一緒に出向く。
4)あとは、保護者の判断に任せる。結果的に相談しないことになってもマイナスとしてとらえない。引き続き、一緒に悩むことができる教師でいることが大切。

次に、教師の指導について保護者から批判が出てきたときの対応についてです。

一人の保護者からの担任批判が、どんどん大きな問題になってしまったり、話がこじれてしまったりする事例です。話し合いでは、不安と孤立の中で生きている保護者の思いをわかることが大切であることが出されました。

確かにそうなのですが、あえて挑発的な意見を出しておきました。

つまり苦しんでいるのは、教師もまた同様だということです。保護者から人権侵害に近い形で批判を受ける教師もいます。そのことによって精神的な疾患がでてしまっている仲間も少なくありません。確かに私たちは公務員ですが、それでもそういった批判を丸ごとうけいれなければならないのだろうか?ということです。(あえて挑発的な意見であることを考慮してここの部分は読んでください)

教師もまた不安と孤立の中で生きていることの自覚が必要ではないでしょうか。

さて、担任に対する批判が出てきてしまったときは、

1)絶対に個別に対応しない。
・第三者に入ってもらう。今は、すぐに訴えられてしまう時代です。
2)まず、直接意見を言いに来てくれたことに感謝すること。
3)具体的な要求を確認すること。
・感情的な話し合いに終始しないこと。
4)一方で、学校としての支援を自分からも要求すること。
・自分を責めない。学校の責任として支援・協力してもらうこと。
5)担任でいることにしがみつかなくてもいい。担任をおりることをマイナスとしてとらえず、前向きな選択肢として持っていてもいいのではないか。(これは問題提起として)

wrote by しおちゃんマン

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