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小学生の対教師暴力増加?
文部科学省の調査によると、公立小学生が04年度に学校内で起こした暴力行為は1890件で前年度比で18%増になっていることがわかったそうです。
何をもって「暴力行為」としているのかな?と、まず疑問に思いました。
少なくとも、「これは暴力である」と決めているのは学校であることに注意しなければなりません。つまり、こういった調査は学校の子どもたちの見方や関係性によって変わるものだということです。
さて、こういった調査結果が出るたびに思うのですが、いったいこの調査はどこでやっているのでしょうね。少なくとも私の教師人生の中でこういった調査に関わった事は一度もありません。
また、件数は数字で出るわけですが、何をもって「一件」と数えるのかもよくわかりません。
たとえば、A君が暴れて机を投げたとします。教師が止めて、10分後に今度はイスを蹴飛ばしたとします。これは一件なの?それとも二件なの?
B君が興奮して教師の胸ぐらをつかんだけれど、落ち着かせたらすぐにあやまった…、これは「一件」として報告するの?ということです。
もし私が調査に答える側だとしたら悩むと思います。
ということで、私は子どもたちの状況をこういった数字で「増えた・減った」と騒ぐのはナンセンスだと思っています。
ただ、注目しなければならない項目はあると思っています。
それは、「対教師暴力」といった調査項目について反応した学校が増えているということです。
実際に「件数」が増えているのかどうかは上記の理由により確かではありません。また、何をもって「暴力」であると決めて報告したのかもよくわかりません。
しかし少なくともこの調査項目に反応した人が小学校に多かったということに注目しています。つまり、この学校と子どもたちとの「関係性」が気になるのです。
また、校内暴力で警察に補導された小学生の数は04年度が24人。02年度の2人、03年度の11人から急ピッチで伸びていたということです。
これは、警察に通報した数が増えたということだと思うのですが、これは子どもの暴力が激しくなってきたからなのか、それとも学校がすぐに警察に通報するようになったのか、あるいは両方なのか…、まさか「胸ぐらをつかまれた」だけで警察に通報するとは思えませんが……。
どういったケースで学校は警察に通報しているのか、また、そのことについてその学校のスタンスをどのように決めて、保護者に理解を得ているのかも気になるところです。
今の子どもたちの指導は確かに以前に比べて困難が多いです。これは私も現場にいますから、痛いほどよくわかります。しかし、誤解を恐れずに書くと、現場はもう少し踏ん張っても(警察以外の他の機関に相談し協同して指導することも含めて)いいのではないかと思っています。
コメント (8) /トラックバック (4) /wrote by しおちゃんマン