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日本の教師に何が起こっているのか
長崎で、悲しくて、やりきれない事件が起こってしまいました。
報道だけでその背景を推測するのはご遺族の方をさらに傷つけてしまうのではないかと思いますので控えたいと思います。しかし長崎の過去の二つの事件以来、現場への要求と締め付けがすごかったことを聞いています。また、亡くなった場所が教室であったことや、家族へは不眠を訴えていたことなどから、やはり仕事上の悩みや「追いつめられ」があったのではないかと考えざるをえません。
私は6月1日のblogで、現場では佐世保の事件の教訓が生かされていないことを以下のように書きました。
あの事件が給食の準備中に起こったことの重大性を私たち現場の教師は感じているにもかかわらず、逆に「説明責任・結果責任」の書類作りにばかり追われてますます教師は多忙化し、「子どもの心と対話する」ことができないばかりか、その物理的な時間さえも奪われています。今、現場に必要なのは、教師を締め付けることや、「説明責任・結果責任」のための書類作りではなく、子どもたち一人ひとりとまともに向き合うことです。そして文科省・教育委員会・各学校管理職は、そのための環境づくりにこそ心をくだくべきだと考えています。二度とあのような悲しい、悲惨な事件を起こさないためにも。
さらには、6月11日には、私自身のことを以下のようにも書いています。
常に何かに追われている感じがして、夜中に目が覚めることが多いです。昨晩も二度起きてしまいました。これはマズイです。
日本の教師の多くは寡黙です。どんなに批判されても、黙々と子どもたちのために働きます。うまくいかない時には自分を責めます。そしてそれは絶対に表には出さずに一人で抱え込み、悩みます。
私たちは、私たちを追いつめているものに対して、こういった形でしかメッセージを残せないのでしょうか。悲しみと、怒りと、悔しさでいっぱいです。
wrote by しおちゃんマン
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コメント
食事を5分で終わらせるクセがついてしまい、妻からヒンシュクを買っています。悲しい習性です。
教諭時代、出来るだけ仕事を家庭に持ち帰りたくなくて、給食の時間が勝負でした。
食事中は子どもは食べることに集中しているので、まず5分で食事を終わらせて、テストの○つけ、連絡帳へのお返事記入、日記に赤ペンでコメントを入れて…など子どもたちが食べ終わるまでにやってしまいたかったからです。
自殺された先生も、仕事のしすぎで鬱状態になっていたのでしょう。残念です。
投稿者 pirincip : 2005年06月16日 20:21
>pirincipさん
その学校の校長は「学校ではトラブルや悩みを抱えている様子はまったく見られなかった」というコメントを出しています。怒りとなさけなさでいっぱいです。
pirincipさんは、どうかこんなコメントを出すような校長さんにはならないでくださいね。
心から、お願いします。
投稿者 しおちゃんマン : 2005年06月16日 20:27
昨日のBBS、早々の返信&リンクの快諾どうもありがとうございました♪
悲しい事件ですね。
結局保護者と教師の間に信頼関係が成り立っていないのでしょうね。お互い理解し合えていればお互いに協力する事が出来ると思うのです。でもそれはキレイ事で、実際には上手くいかないでしょう。
私が先日学校の対応に疑問を感じたのは、私自信が今の時代の学校の対応について行けてなかったのだと思うのです。
それは教師の事を理解していないからです。
時代も変われば教師も変わる、学校も変わる、対応も変わる。
自分が教師の事を理解するにはどうすれば良いのか、という思いで教師のブログ巡りを始めました。
しおちゃんマンさんに出会えて嬉しかったです。感謝しています。
自分を責めるのは親も同じです。
子供が学校で何か問題を起こし、先生に呼ばれて「愛情が足らない」とか「家に何か問題があるのか」とチクチク言われます。そんな時は自分を責めて引きこもってしまいます。
お互いが理解し合えていないのかも知れませんね。
よく「地域と密着した子育てを」なんて言いますが、教師と保護者が理解し合う事も大事だと思うのです。その為には何が必要か、なんてしみじみと考えさせられます。
だって大人が地域と密着してないんですもの。
地域と密着した子育てをするにはそれ以前にも問題がある様に思えます。
しおちゃんマンさんが仰る様に、教師は批判されてもグッとこらえなくてはいけないのかも知れません。
でも、もっともっと教師も辛い時は辛いと言えるような優しい世の中になって欲しいです。
先日学校側に私が意見した時に、何だか学校側が壁を作っている様な、心を開いてくれていないような感じがしたものですから。。。
投稿者 ちさ : 2005年06月17日 17:13
本当に悲しい事件だと思います。何がそのように先生方を追い詰めているのか、子供を見ていただいている保護者として、知りたくもあり、改善していただきたくもあります。私は以前航空会社で働いていました。航空会社は人の命を預かる仕事ですから、現場の意見は大変重要です。事故をおこさないよう、また働く者が生き生きとしていられるように、ZD運動と言うのがありました。
Zero Diffectsの略語です。改善点を現場から上に挙げていく運動です。現場の声がすぐに反映される体制です。
学校も、子供の命を預かり、特に小学校はその子供たちの人間形成に大きく関わる大変重要な現場と思います。その現場の教員の方々が、生き生きと仕事ができる環境を一日もはやく、現場からの声、また、関係省庁からの配慮で築くことができると良いですね。
また、先生方にも認識していただきたいのは、世の中忙しいのは先生方だけではないということです。親も忙しい。朝5時におきて、子供の弁当を作り、会社に行き、昼休みは取れずにデスクでスープをすすり、残業し走って家に帰って夕飯とまたまた子供の塾の弁当作り。弁当を届け、洗濯物を取り込み、片付け、明日の食事の用意、アイロンがけ、眠りに着くのは毎日2時です。
お互いの批判をやめ、お互いの状況を認識し、どうすれば子供たちが生きやすい社会にしていくことができるか、手を携えるべきです。
投稿者 resilient mom : 2005年06月17日 22:44
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