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2004年12月25日

全生研北関東地区学校(1)

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 今日から二日間、栃木県鹿沼市の「ウェルサンピア栃木」にて、全生研北関東地区学校が開かれます。その様子を報告するつもりですが、この建物の中はPHSがほとんど圏外で困ってます。
 場所によってはなんとかつながる場所もあるようなので、がんばったみたいと思います。今も廊下の窓際に移動してアクセスしています。

坂本光男先生の講座
「自治を育てる学級集団づくり~やっぱり学級は大事だね~」

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 坂本先生の話を聞くのは何年ぶりでしょうか。変わらず元気な姿に、私も「元気」をもらいました。

坂本先生は、この日で今年161回目の講演だそうです。そのうち三分の一が教師向け。例年になく教師向けが多いとのこと。その中で最近感じるのは、教師が元気がないということ。それはなぜか……。

坂本先生によると、教師に、子どもたち同士がはたらきかけるような指導性をはっきしていないからではないかということでした。今こそ、子どもたち同士がはたらきかけるような指導性を発揮し、子どもたちの要求から自治を築く指導をすすめていく必要があるとのことでした。

それでは子どもたちはどんな要求をもっているのでしょうか。以下は、メモ風に。

【要求】子どもはどんな要求をもって登校してくるか
<自立・自治への発達要求>
安心・信頼への要求
対話・自己表現の要求
自負・自尊の要求(今は、子どもの自負心をつぶすことばかり。たとえば学力向上や心のノート)
共存・共同の要求
知る・探究する要求
感性充足の文化的要求
※今の学校は上記をみんなダメにしている。

<発達段階による要求の違いをつかむ>
0-3  からだ 安心
4-5  ことば あそび
6-11  なかま なぜ
12-14 思想 活動

最近の問題は、0歳-3歳の間に安心できる環境がつくられていないこと、また、寝不足でからだがおかしくなってきている。また、4歳-5歳の頃、遊びまくらなければならないのに……。

<要求実現のために何が大事か>
※「5:3:2の原則」とは…
・集団にはたとえば、手のかかる子が2割、教師と一緒にがんばる子が5割、なりゆきしだいの子が3割、と言われてきた。割合はともかく、こうした集団の分析こそ大切。

<自分たちの問題を自分たちで解決する力を>
※「相談相手をみつけなさい」という切り返しの原則。
・班会議を開く
・班長会を開く
・学級会
・役割分担
・点検・応援
※これらを教えられるのが学級集団

<班替えで「自治」を高める>
・契機をつかむ
・相談する(班長、有志)
・原案をつくる
・提案、みんなで決める
・班長を選ぶ
・班編成
 アトランダム
 好きな者同士
 条件つき
 班長会で原案

<授業の中に自治がない問題>
(授業の約束)
・チャイム席へ 手はひざの上
・楽しいことでスタートしよう
・発言はみんなの方を向いて
・聞くのはその人の顔を見て
・手をあげる時、言葉をつけて それについて つけたして ほかに
・質問には拍手をおくろう

<集団の発展を見通す>
散在期
よりあい期
前自治期
自治期

<公教育の精神>
・どの子にも楽しい学校(←自由学区、中高一環校)
・どの子にも生きる力となる学力を(←能力別授業、学力調査)
・教師がゆきとどいた教育のできる条件を(←数値結果、適格検査)
・親が安心して任せられる学校に(←自己責任、学校評議会)

★今こそ、要求に基づいて自治をつくろう

この講演についての感想は次回に。

wrote by しおちゃんマン

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コメント

 KOYASUです。
 坂本さんの話しは、教師の指導性に関するもので私もそれについて明後日話しをするので興味を持って読みました。

 項目だけですから主張がよくわからない点があります。ですから、直接坂本さんの話しに対するコメントというよりも、私がメモを見ながら考えたことを記します。

 一つは、要求の内容についてです。これは、例えば、学力。今日、ネットの方に書籍の印象批評として最後の部分に書いた事柄と重なるのですが、教師は知識を保有することを善と考えますが、その中身の捉え直しこそ大切にしたいと思います。

 二つには、3歳児神話。三歳児神話(三歳までは親とりわけ母親が子どもをしっかり育てるべきだ。そうしないと子どもはダメになるなどという見方)には、親の子育て責任論が背後にあります。そういうのは違うんじゃないかと考えてます。また、安心というのは必要なことだけれども、年齢で区切れないものだとも考えてます。

 三つには、授業スタイルの指導よりも、認識内容への共感、学ぶ活動そのものへの共感が重要だと思う。
 そんなことをふと思いました。

投稿者 KOYASU : 2004年12月25日 23:59

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