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小学校と桜
昨日は、学校に車を置いてきてしまったので、それをとりにいきました。せっかくなので、京葉線「新浦安」から学校まで歩いていきました。浦安市の桜の名所が見られるからです。
さて、学校に桜の木が植えられていることを不思議だと感じたことはありませんか?そこでいろいろ調べてみました。
明治時代、軍部の最高実力者であった山縣有朋の腹心の西周は、著書「兵家徳行」の中で、本居宣長の次の歌を紹介しています。
敷島の大和心をひと問わば、朝日に匂ふ山櫻花
西はこの歌を、まめで、おとなしくて、すらりとして、すなおな心をしめすもので、軍人の精神をピタリと言い当てたものだと評価しました。
ところが日露戦争直後ごろからその解釈がガラリと変わってしまいました。つまり、さくらの花のようにパッと咲いてパッと散る軍人の精神、ならびに、日本人の精神を示す歌だということになってしまったわけです。
軍はこの精神風土を広げるために、小学校にさくらを植えるように指示を出しました。小学校の教師たちは、「さくらの花のようにパッと咲いて、パッと散るのが日本人だ」と一生懸命に教えました。西周や本居宣長は、目がテンになっていたかもしれませんね。
ちなみに桜は本来、優雅なもので、山桜系統の八重などは、散らずに長く咲いている花です。この頃、小学校に植えるように指示が出されたのは、葉が出る前に花が咲き、すぐに散ってしまうソメイヨシノという品種でした。
しおちゃんマンは桜が好きです。新しい年度がスタートするなあ…という気持ちになれる花でもあります。小学校に植えられている桜が、「そもそも」はどうあれ、これからは、子どもたちの成長を祝福する花であることを願わずにはいられません。
(参考)
星とさくらと天皇と 城丸章夫著
新日本新書
wrote by しおちゃんマン
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