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2007年04月30日

「なぜ?」を問うことから

最近、暴れたり指導拒否をしたりする一人の子に振り回されて、学級全体がうまくいかなくなるケースが全国的に広がっています。しかもそれはすでに小学校低学年から始まっています。私たちはこのような状況を、どう子どもたちと乗り越えていけばよいのでしょうか。そう、大切なことは「子どもたち」と乗り越えていくことです。

しかしそれにしても、当面はその子と教師との関係からスタートしなければならないのが現実です。そしてその時に大切なことは、「なぜ?」を問うことです。

・どうしてこの子は荒れるのか。
・どうして教師の言うことを聞いてくれないのか。
・なぜ友だちに暴力を振るうのか。

「なぜ」を問わないと、「その子が悪い」「親が悪い」という結論で終わってしまいがちで、結局は何も解決できないばかりか、教師との関係がさらに悪化し、事態はますます悪い方向に進んでしまいます。

その子の言動・行動を否定する前に、まずその子と一緒に「なぜ・どうして?」を問うことが大切ではないでしょうか。結論は急がなくてもいいのです。まずは「なぜ」と、その子と一緒に考えてみましょう。

すると不思議なもので、その子が否定的な言動や行動を通してどんなメッセージを発信しているのかが見えてきます。そしてその教師はそのメッセージをしっかりと受け止めて指導すれば良いのです。

しかし、「きちんとやらなければならない」「ルールを守ることがまず大切」といった価値観が強い学校では、「きちんとできない子」の気持ちが見えなくなりがちです。管理的な学校・学年ほど経験の少ない担任のクラスが荒れる傾向にあるのはそのためです。

さて私は、この文章の最初に「子どもたちと乗り越えていく」という言い方をしました。それは、子どもというのは教師と子どもとの関係だけで成長するものではないからです。子どももまた集団の中で成長します。従って、集団を指導しなければその子の問題も解決しないのです。

そのためには学級地図などによる学級分析がまず大切になってきます。そのことについては後日また書いてみようと思います。

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