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2006年12月21日

見えてしまったがゆえの落ち込み

全生研の仲間であり、ブログ仲間でもある、子安潤さんの最新本を一気に読みました。

先日も紹介した「反・教育入門」です。結論から言うと、久々の「超おすすめ本」です。

セブンアンドワイでもようやく入荷準備が整ったようです。

反・教育入門 教育課程のアンラーン
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舞来夫(まいらいふ)堂

久しぶりに一気に読めた教育論の本なのですが、なぜ一気に読めたかと言うと、一つは文体の読みやすさ。そしてもう一つが、今の時代と、自分の関心事とにピッタリとあった内容であったからです。

●教育基本法と学習指導要領の問題

●学力低下の問題とそれを利用した教師管理の問題

●生きること死ぬことの教育

そしてその内容も普段私が感じていたことをきちんと検証・整理してくれています。

ところが、読み終わったとたん、フーッとため息をついて、落ち込んでしまいました。なぜだろうかといろいろ考えていてわかったことは……。

おそらく、この本のおかげで色々なことが見えて整理されたのですが、そのことによって、その課題の大きさと現実とのギャップに苦しんでしまったということなのかもしれません。一言で言うと、情勢負けしている自分に気がついたということかもしれません。

たとえば「生きること・死ぬことの教育」の章で、大瀬敏昭校長先生の授業と、金森俊朗先生の授業を検討しています。

両方ともすばらしい実践です。その授業を分析しつつ、生きること・死ぬことをどういった視点で授業したらいいのかもこの本は示してくれています。

内容はナルホドと、納得することばかりなのですが、今目の前にいる子どもたちのことを考えると「自分にはできない」と思ってしまうわけです。つまり、ギャップを感じるということですね。

課題が納得できるものであればあるほど、それら向かうことのできない自分が見えてきてしまったということかもしれません。

しかしいずれにしろ、最近の教育書の中では、抜きん出ている本だと思います。ぜひご購入ください。

コメント (0) /トラックバック (0) /wrote by しおちゃんマン