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運動会のルーツは?
本校では、28日(日)が運動会です。
最近では本校のように1学期に運動会を行う学校が増えてきました。また、土曜日に行う学校が多いのですが、本校の場合は、土曜日に仕事がある保護者の方が多いということで、日曜日に行うそうです。
さてこの運動会。ルーツはなんなのでしょうか。
記憶によると二つの説があったような。
一つは、明治政府が招いた英国の軍事顧問団の提案により1874年、築地の海軍兵学寮で「競闘遊戯」として行ったというもの。その時は徒競走や棒高跳び、三段跳びに加え、二人三脚、肩車競走、豚追い競走等。18種目だったそうです。
かなり軍事教練的で、たとえば海軍兵学寮での「障害物競走」「綱引き」は兵隊の俊敏さや体力を鍛えるのが目的でした。「障害物競走」は前線を駆け抜ける訓練。「綱引き」は重い大砲を挽くためのものという説も。玉入れも、手榴弾とかを投げる訓練だったとか?
一方、「騎馬戦」「棒倒し」は自由民権運動の「圧政棒倒し」「政権争奪騎馬戦」が原点だそうです。
しかしこの運動会は、日本人の教師・学生の自発的な動きとして開かれたものではなく、審判も教師として来ていたイギリス海軍の将校や下士官が行っていました。ゆえにこのイギリス人がいなくなると自然になくなってしまいました。
もう一つの説は、「少年よ大志を抱け」で有名な札幌農学校の運動会がルーツだという説。
クラーク氏は札幌農学校で専門の学問を教えただけでなく、体操やスポーツも教えました。
戸外の様々な運動を奨励し、雪中の長距離遠足なども実施しました。
彼がまいた種は、彼が去った翌年にわが国最初の、日本人の手による運動会として開花したということです。
場所は札幌市北一条通りであり、第1回遊戯会(1878年)と名付け、実施される種目を「力芸」とよびました。
ちなみに第1回遊戯会の種目には、100ヤード走、200ヤード走、四分の一マイル走、半マイル走、一マイル走、走り幅跳び、走り高跳び、棒高跳び、バンマー投げなど、今日の陸上競技種目の他に、二人三脚、竹馬競争、提灯競争、カエル飛び競争、じゃがいも拾い競争、食菓競争(パン食い競争のルーツ)等々、レクレーション的な競技が採用されていることが注目されます。
なぜ最初の遊戯会にレク的な種目が入っていたのかというと、クラーク氏の教えは、学校・学生は地域の中の一員としてあって、共に生活する者としていることが大切であったからです。
つまり運動会のルーツは、そもそも地域の人たちと共に楽しむものでもあったということなのです。
クラスの子どもたちにも、仲間と練習することの「楽しさ」、そして目標をもって共にがんばっていく「楽しさ」を味わってほしいと思いました。
コメント (2) /トラックバック (0) /wrote by しおちゃんマン