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生涯一教師
金曜日の夜、あと一年で停年退職を迎えられる市内の先輩教師の講座を聞きました。中学校の先生です。
その先生が教師として生きてきた時代は、「落ちこぼれ(し)問題」からはじまり、すさまじい校内暴力の嵐が吹き荒れ、それを管理主義で押さえ込み、その結果、いじめ問題・不登校問題が広がり、大きな学校改革の中で組合も分裂し、そして今、学力低下問題が叫ばれている…、いわゆる教師受難の時代だったと思います。
そんな時代の中で、多くの教師は大きな挫折感を感じながら、ある者はやめていき、ある者は管理職になったり教育委員会に入って我々現場に理不尽な要求を平気でつきつけてくる者も少なくありません。
しかしそんな中で、生涯一教師を貫こうとしている方ですので、いつかまとまったお話を聞きたいと思っていました。
話の内容は、失礼ながら、けっしてかっこいい、すばらしい教育実践をしてきたわけではないことがわかりました。しかし、生徒を見る目、社会を見る目が常に純粋で、まっすぐにぶつかってきたのだと思いました。
校内暴力の時代にあっても、暴れている生徒や親に対して怒りをもつのではなく、それを生み出してしまった、自分も含めた社会のあり方について、ずっと怒りと疑問を持ち続け、それをどうにかしたいと考え、はたらきかけ続けてきたのです。
団塊の世代の先輩達が辞めていく時代になろうとしています。私たちは、その先輩達の声や思いから、もっとたくさんのことを学ぶことが大切だとあらためて感じています。
コメント (2) /トラックバック (0) /wrote by しおちゃんマン