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【本】I,ROBOT
私は外国の本を読むのは(もちろん訳されているもの)苦手です。登場人物間のジョークと皮肉のまじった会話を読み取るのに時間がかかるからです。
また、カタカナの名前は覚えにくいというのも理由の一つです。これはおそらく私の本の読み方が、登場人物の名前から勝手にその顔をイメージして読んでいるからだと思います。つまりカタカナの名前からはなかなかその顔が私には見えてこないのです。ということでなかなか名前が覚えられない。「こんな人物、出てきていたっけ?」と前のページをパラパラ読み返しながらの読書になってしまいます。訳された本をスラスラ読める人がうらやましいです。
さて今回はそれでも「I,ROBOT」という本を手にしてみました。映画が公開されるそうですが、おもしろそうだけど観る暇はないだろうということで、本でその原作を読んでみようと思ったのです。1940年代に発表された作品のようですが、今あらためて訳されたということは、ここに書かれていることがそんなに遠くのことではない(あるいはすでに直面している)という問題意識があるからなのかもしれません。
作品は「ロボット工学の三原則」がベースになってストーリーが展開されています。
第一原則…ロボットは人間に危害を加えてはならない。あるいは、なにも行動を起こさずに、人間に危害がおよぶのを見過ごしてはならない。
第二原則…ロボットは人間の命令に従わなければならない。ただし、その命令が第一原則に違反する場合は例外とする。
代三原則…ロボットはみずからの存在を守らなければならない。ただし、それは第一原則および第二原則に違反しない場合にかぎる。
この三つの原則が同時に成立するのかとか、同時に成立させようとする時にどのような矛盾が起こってくるのかとか、一部が想定されていなかったらどのような「恐怖」がおこるのかとかが、未来を想定したストーリーの中で展開されていきます。その論理的な展開がおもしろくて一気に読みました。
ちなみに私の世代では、アトム派と鉄人28号派にわかれていたのですが、私は少数派の鉄人28号派でした。限りなく人間に近いアトムよりも、不完全で無骨な鉄人の方が好きだったのは、今振り返るとしおちゃんマンらしいと思いました。
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