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特別分科会(全生研全国大会)
各地の「教育改革」の現実の分科会に参加しました。
学校選択制の問題、二期制の問題、人事考課制度の問題等々、急激に押し寄せる「教育改革」の荒らしの中で、「子どもの指導どころではない」教師の様子が全国からリアルに報告されました。
たとえば人事考課の問題。教師が、5段階に評価されるわけですが、民間の方にはどうしてこれがいけないことなのかなかなか理解できないと思います。むしろ、教育活動を活性化させるため、そして「能力のない教師」?を排除するために必要な制度ではないかというご意見を持った方のほうが多いのではないでしょうか。二期制にしても、授業時数を確保するために必要だという声があるかと思いますし、選択性にしても歓迎できる制度だと考えておられる方が多いと思います。
ところが文科省がそういった改革を進めようとすればするほど教師は子どもそっちのけで実務に追われてしまったり、教室でおこっているトラブルを保護者や同僚に隠して一人で背負い込んでしまったり、そのことによって職員室の中に協力体制が作れなくなってしまったり、目に見える「成果」のみを追い続けて子どもたちのリアルな思いに気がつかなくなってしまったりするところに今の問題、そして私たちの苦悩があるわけです。(もちろんそれだけではないのですが、ここでは詳しく触れません)
長崎からの報告がそのいい例だと思いました。一年前の長崎の事件以来、長崎の教師は異常とも言える多忙化の中で子どもと向き合わなければならなくなりました。研修に追われる毎日、授業についての必要以上の細かな報告、道徳の授業の強化とそのことについての報告等々……。そしてその多忙化の中で佐世保の事件が起こってしまいました。
私たちは子どもたちと真正面から向き合い、子どもの生活背景や人間関係などをリアルにのとらえ、子どもたちの苦悩に共感し、そして対話し、その生き方についてじっくりと指導していきたいと思っています。そしてそのことなしには、真の「道徳教育」「生活指導」は成り立たないのです。
ところが長崎では佐世保の事件以来、さらなる管理強化を現場に押し付けているようです。どうしてこの一年間の教育行政の反省の上に立った取り組みをしようとしないのでしょうか。
この分科会は特別分科会なので、全国のリアルな声を集めることが目的でした。全国の声を実際に交流できてとても有意義でした。
それではどうするのかは、これから実践報告をもとにして学んでいく予定です。
wrote by しおちゃんマン
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コメント
こんばんは。
今年も大会に参加できずに、家でBlogしているHaruです。
でも、今年はしおちゃんマンの現場中継が読めるので、とても楽しみです。
大阪でも勤務評定が始まり、2学期制の広がりの中で、どんどん教師側にゆとりがなくなっているのを感じます。
大会のエントリーは全て読んでますので、また現場の様子をアップしてくださいね。
ああ、行きたかったなあ>大会。
この時期は妻の仕事とぶつかって、だめなのです(:_;)
投稿者 Haru : 2004年08月01日 00:32
Haruさん、残念ですね。
来年の埼玉はどうでしょうか?
ぜひ都合をつけてご参加ください。
投稿者 しおちゃんまん : 2004年08月03日 22:31
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